南海高野線、新型車両を導入
2005年度の2300系を最後に、長きにわたり新車の導入が行われていない南海高野線。
旧型車が数多く残るこの路線に、42億円を投じてようやく新型車両が導入されることとなりました。
【出典元】
http://www.nankai.co.jp/library/ir/setsumei/pdf/setsumei_180518.pdf
「南海グループ経営ビジョン2027」及び新中期経営計画「共創136計画」について
こちらに記載されている内容によると、現在運行中の最古参6000系を2020年度までに30両、2023年度までに全72両を置き換えるそうです。
【出典元】
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO30672930Y8A510C1AM1000/
南海、高野線に新車両投入 訪日客を取り込み|日本経済新聞電子版
日本経済新聞の報道によると、デビューは2019年秋。約1年後となります。
さて、その気になる新型車両ですが…
公式リリースには、現在南海本線で増備が進められている8300系の画像が使われており、詳しい内容と形式は不明なためあくまでも推測ではありますが、内装が関空輸送仕様ではない8300系で置き換えるものと思われます。
▲関空輸送仕様ではない1次車の車内
座席の袖仕切りが大型で、座席定員が関空輸送仕様よりも多いのが特長です。
関空輸送仕様の内装である8300系2次車に関しましては、以下の記事も合わせてご覧下さい。
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〇 南海6000系とその特徴
今回の新型車両導入により置き換えの対象となった6000系とは、1962年(昭和37年)から1969年(昭和44年)にかけて72両が製造された、南海の現役車両の中で一番歴史のある車両。
なんと今まで1両も廃車が出ておらず、全車が健在です。
東急車輛製造(現:総合車両製作所)がアメリカ・バッド社のライセンス供与を受け、日本で初めて開発したオールステンレス車体を20m級車体では初めて採用。
日本の鉄道車両において、東急7000系や京王3000系と共にオールステンレス車体を普及させるきっかけを作った車両と言っても過言ではありません。
ステンレス車体であるが故に、ほとんど腐食が見受けられないほど状態が良いため、1962年に製造された編成の車齢は今年でなんと56年。
大手私鉄でありながら、1両の廃車や転属が出ていないのは異例のことです。
しかし、片開き式の乗降ドアなど、外観や内装の古さは否めず、時代のニーズには逆らえません。
一般の利用者としては、綺麗な外観や内装の新型車両に乗りたいと思うのは当然のことですから…
ついに余命を宣告された6000系。
最後の編成が引退するまで、何事もなく安全に使命を全うしてもらいたいものですね!