東急、田園都市線に2020系を導入
2018年春、田園都市線に新型車両「2020系」を導入します 更なる快適性と安全性を追求し、沿線の街や駅と調和した車両を目指します
東急電鉄は本日、ニュースリリースにおいて田園都市線向けの新型車両2020系を導入すると発表しました。
以前、当ブログの記事でも紹介しましたが、昨年の5月に発表された設備投資計画において2017年度の導入をめざし、田園都市線の新型車両の製造に着手するという内容が盛り込まれており、デザインや形式など詳細が待たれていました。
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3年後に迫る2020年東京オリンピック、さらに2022年の東急電鉄創業100周年に向けて、田園都市線により親しみを持っていただき、沿線の街や駅と調和する車両にすることを目的に2020系と命名し、沿線の利用者に親しみと、これまでにない新しさを感じていただくことを目指しています。
エクステリアは、コンセプトカラー「INCUBATION WHITE」(美しい時代へ孵化していく色)を使用し、車両の先頭形状はまるみを帯びたやわからみのある顔をイメージしています。
製造は総合車両製作所(J-TREC)が担当し、同社製ステンレス車両「sustina(サスティナ)」の車体長20m4ドア車「sustina S24シリーズ」を採用します。
2013年に試作品として登場した「sustina」の第1号車、東横線5176Fの5576号車を発展させた車両で、車両外観はレーザー溶接によるフラットな車体を実現するとのことです。
デビューは2018年春で、まずは10両編成3本(30両)を導入。それ以降は順次導入予定とし、8500系など旧世代車両を置き換えていくものと思われます。
◯ 快適性の向上
エクステリアデザインは、5000系6ドア車置き換え用の新4ドア車や、東横線5050系の最新編成にあたる5177Fで採用されているハイバックシートや温かみのあるデザインを元に、更に快適性を高め、先進的なデザインとなっています。
東急としては初となるPanasonic製空気清浄機「ナノイー」の設置と、冷房および暖房機能の向上により、車内環境を改善。
ドア上や座席上等にはデジタルサイネージを配置し、多言語案内の充実化を図るとともに、ニュースや天気予報など充実した情報サービスを提供。1両あたり36台設置し、山手線のE235系に続き大量の液晶ディスプレイが搭載されることになります。
◯ 環境性の向上
低騒音型の主電動機や駆動装置を採用し、8500系と比較して沿線環境および車内空間の騒音を低減。車外騒音に関しては約10dB低減。
また、次世代半導体素子を用いた制御装置による主電動機の高効率駆動や、車内の全照明と前照灯・尾灯へのLED灯の採用により、使用電力を8500系と比較して約50%削減されます。
◯ 安全性の向上
機器の状態監視が常時可能な大容量情報管理装置の採用により、車両故障の未然防止を図り、運行のさらなる安定化を実現。車内には防犯カメラも設置されます。
また、踏面ブレーキとディスクブレーキの併用によりブレーキ性能が向上します。
「2020系」走行イメージCG
ついに明らかとなった田園都市線の新型車両2020系。走行イメージCGも製作され、この車両に対する東急の強い意気込みを感じますね!
消え行く反転フラップ式案内表示機
そんな情報をTwitterで発見し、本日ついつい堺駅まで行ってしまいました。
新車・廃車情報とは一切関係ありませんが、小ネタとしてどうかお楽しみください。
そもそも反転フラップ式案内表示機とは、薄い板(フラップ)がパタパタと音を立てながら回転し、列車の種別・行先を案内する機械のことで、その音から通称『パタパタ』とも呼ばれています。
これが今回設置された新しいLCD案内表示機。現在は1,2番線のなんば寄り1箇所のみ設置されていますが、全体的に取り替えられるのは時間の問題かと思われます。
堺駅のパタパタは南海の他の駅とは一味違った表示が特徴的でして、なかなか興味深いものなのです。
それがこちら。
昭和からのフォーマットだそうで、どこか懐かしさや良い雰囲気が漂っています。
但し、関空開港時に設定された種別または案内に関しては他の駅と同様に種別の色を表すアンダーラインが入っています。
種別・行先は昭和からのフォーマットでありながら、停車駅案内には5年前に開業したばかりの和歌山大学前(ふじと台)の文字が…
このアンバランス感、好きです(笑)
現在、パタパタ式の案内表示機はLED式,LCD式案内表示機にバトンタッチする形で全国的に減少を続けております。
幼少期から十数年前までは当たり前のように見てきたパタパタが数を減らしてゆき、間もなく一時代の終わりを告げようとしているのだなと感じたものです。
阪神5331形、引退
2015/12/15 深江駅にて
阪神5331形。
阪神における三菱製の量産型電機子チョッパ制御車として、1981年(昭和56年)に製造されました。
デビューから38年。阪神淡路大震災の被害を乗り越え、阪神の各駅停車を支えてきた5331形でしたが、唯一の編成にあたる5331Fが昨日を以て営業運転を終了したようです。
5700系第2編成の落成が近い影響でしょうか?
車体はまだまだ使用出来る状態であったものの、台車や主電動機に関してはかつて存在していた5231形の廃車発生品を流用しており、足回りは56年と非常に長い間活躍されてきました。
これにより、5331形は形式消滅したことになります。長い間本当におつかれさまでした。
なお5331形と同時期に登場し、東芝製の電機子チョッパ制御装置を採用している兄弟車の5131形もそう先は長くないものと考えられます。記録はお早めに。
E2系「あさま」来月引退へ
http://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20170216/KT170214FTI090001000.php
■新幹線「あさま」E2系が来月引退へ | 信濃毎日新聞[信毎web]
1997年の長野新幹線開業当時から20年に渡り運行を続けてきたE2系「あさま」。
通称N編成が来月の3月31日を以て引退することが15日明らかとなりました。
東北・上越新幹線用にあたるJ編成では、つつじピンクのラインを配しているのに対し、このN編成では真紅レッドのラインを配しており、「長野新幹線と言えばこの配色」というイメージが私の中にはありました。
北陸新幹線が金沢まで延伸された現在、その主力の座を12両編成のE7,W7系に譲り、臨時のあさまとして余生を送っていたのですが、ついに引退を迎えることになったのです。
ちなみに、私は3年前に一度だけE2系N編成に乗車したことがありました。それが当記事に掲載しているN21編成です。
後々この編成について調べてみると、新幹線電気・軌道総合試験車「East i」を編成内に組み込める唯一の編成であったりとなかなか面白い編成だったようですね…
やはり一度だけでも乗車をしているとその車両に愛着が湧くもので、寂しい気もしますし、同時に新幹線の寿命は短いものだなと改めて考えてしまったものです。
3月25日にはE2系N編成の引退を記念し、乗車ツアー「ありがとうE2系あさま」を実施する予定です。
さすがに私は関東まで最後の勇姿を納めに行くことは出来ませんが、撮影に行かれる方は無事故で、そしてマナーを守って撮影に臨んでいただきたいものです。
JR四国、新型特急気動車2600系を導入
http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2017%2001%2030%2002.pdf
特急形気動車の完成について
1989年(平成元年)に試作車「TSE」が、1990年(平成2年)には量産車が導入され、四国地方の特急列車の速度向上に貢献したJR四国2000系。
しかし老朽化が進んできていることから、平成28年度事業計画において新型特急形気動車を導入するとの内容があり、詳細が待たれていました。
形式は2600系。
昨年末頃から製造元の川崎重工にて目撃情報が相次いでいたことから、ご存知の方も多いかと思われます。
そして本日、JR四国よりその詳細が発表されたのです。
デザインコンセプトは “Neo Japonisme(ネオジャポニスム)” とし、日本の伝統意匠を現代風にアレンジしたデザインで、安らぎと先進性をあわせ持たせた特急車両としています。
外観は四国の豊かな自然「青と緑」に映えるディープレッドを基調としたカラーリングとし、吉兆の伝統配色「赤と金」で次世代の特急列車を彩るとのこと。
ディープレッドのラインを筆の流れにみたて、紅墨汁のにじみのごとく、赤い色彩がステンレスボディに染み入る様をゴールドの縁取りで表現しています。
内装や座席は8600系普通車と同タイプのものとされていますが、シートモケットの色を臙脂(えんじ)色と紺色に変更。車両毎に色が異なるのが特徴です。
Mc車:臙脂色シート
Mc'車:紺色シート
最高運転速度は120km/hとし、既存の2000系と同等の速度となっています。
なお、完成した2600系は2月15日に2両編成2本が高松運転所に到着するとのこと。JR四国の特急形気動車に新たな歴史が刻まれようとしています。
この2600系導入により、2000系試作車にあたるTSE「Trans Shikoku Experimental」(四国横断実験の略)は一足先に引退を迎えるかも知れません。
今後はTSEを含めた2000系の動向に注目が集まります。
伊予鉄、市内線に5000形を導入
http://www.iyotetsu.co.jp/topics/press/2017/0125_r1lt.pdf
市内電車に新型LRT車両(次世代型路面電車)を導入!
本日、伊予鉄道より市内電車に新型車両5000形を導入するとの発表がありました。
市内線への新型車両導入は、2002年3月に登場した2100形以来およそ15年ぶりとなります。
デザインテーマは乗ってみたくなる未来型流線形車両とし、前面には未来感のある流線形を採用。
また、『IYOTETSU チャレンジプロジェクト』と称して実施しているオレンジ色のカラーリングにより、愛媛らしさを表現しています。
◯ 車体・設備
この5000形は、アルナ車両などが開発した超低床型路面電車のリトルダンサータイプSをベースに(詳細が無いため、あくまで推測ですが…)、前形式にあたる2100形から車体長が50cm延長。
また、通路幅を拡大することにより定員数は約28%増の60人となり、快適性の向上が図られています。
◯ 外国人観光客への対応
『えひめ Free Wi-Fi』の導入、行先表示の英語表記(行先表示器のフルカラーLED化)、英語車内アナウンスを行い、外国人観光客でもわかりやすい車両となります。
◯ デジタルサイネージ
車内にデジタルサイネージを導入することにより中吊り広告を廃止。広々とした車内に。
◯ 環境負荷の低減
回生ブレーキの採用や、照明装置をLED化することにより省エネルギー化を図り、環境負荷を低減します。
久々の市内線向け新型車両となる5000形。
今年9月にまずは2両が導入される予定です。
伊予鉄を最後に撮影したのはもう3年前の話…単色化が進行する中、もう一度撮影しに行きたいところですねぇ…
西武鉄道他、座席指定列車『S-TRAIN』の概要を発表
2017年、明けましておめでとうございます。新年のご挨拶が少々遅れてしまいました…
本年も関西発鉄道の部屋と当ブログをどうぞ宜しくお願い致します!
さて、昨年6月の話になりますが、西武・東京メトロ(副都心線・有楽町線)・東急・みなとみらい線を直通する系統に座席指定列車を2017年春より運行を開始するとの発表がありました。
西武鉄道では既に座席指定の特急レッドアローが運行されておりますが、通勤型車両を使用した有料列車は初の試みとなります。
一昨日にはその概要が発表され、愛称や運転系統などが明らかとなりました。
2017年3月25日(土)から「S-TRAIN」運行開始!
愛称は『S-TRAIN』に決定。
お出かけや通勤・通学などの様々なシーンに。(Scene)
全席指定でゆったり快適に座れる座席で。(Seat)
乗り換えのない直通運転の便利さを。(Seamless)
S-TRAINの『S』にはこれらの意味が込められており、利用客から親しまれやすい列車になるようにと、この愛称が決定されました。
車両は新型車両の西武40000系で運行。
S-TRAINの運転開始と合わせ、3月25日にデビューします。
この車両の大きな特徴とも言えるのが、クロス・ロングシートの両方に対応した転換座席です。
急行や普通等、通常列車で運行する際はロングシートとし、S-TRAINで運行する際はクロスシートとなります。
運行区間と停車駅は以下の通り。
【平日】所沢~豊洲間
平日は主に通勤・通学需要に対応し、土休日は観光需要に特化しているのがよくわかります。
西武・東京メトロ・東急・みなとみらい線、全ての鉄道会社において初の試みとなる通勤型車両による座席指定列車。
現時点では40000系が2本しか落成していないことから、今年1年は利用客の流れを見たりと実験的要素が強くなるかと思われます。
今後、どう展開されていくのか注目が集まりますね!