JR四国2700系気動車
前回の更新からおよそ1年半ほど経過しました…皆様、大変お久しぶりです。
気が付くと元号まで変わっていました。
実は最後の更新となった2018年7月に転職をしまして、現在はとある鉄道系の企業に勤めております。
この仕事を始めてから鉄道の色々な部分、裏側を知りました。とてもじゃありませんが当ブログでは書くことが出来ないような内容もあったり…(笑)
ようやく仕事にも慣れ、気持ち的にも落ち着いてきましたので、これからまた細々とブログを再開して参りたいと思います。今後とも当ブログをどうぞよろしくお願いいたします!
さて復帰一発目の記事ですが、今回は車両紹介の記事を書きたいと思います。
一応新車情報ということで…
1989年(平成元年)より導入されたJR四国の主力車両、2000系気動車の置き換えを目的として製造された車両です。
2700形(Mc)-2750形(Mc')で組成される2両編成、また、2750形寄りには半分をグリーン室とした2800形(Msc)を連結して3両編成を構成。
全車運転台を持つ車両とし、柔軟な組成を可能としています。
▲左が2750形、右が2800形。
当初の計画では、2017年(平成29年)に登場した空気ばねによる車体傾斜装置を採用した2600系気動車を量産化投入し、2000系を置き換える予定でしたが、カーブの多い土讃線では空気ばね制御に用いる空気容量の確保に問題があるとして開発を中止。
その結果、既存の2000系同様の制御付き自然振子装置を採用して2600系をベースに再設計、製造されたのがこの2700系です。
2019年(令和元年)8月6日に高徳線の特急『うずしお』でデビューし、9月3日以降は土讃線の特急『しまんと』『あしずり』に、同28日より『南風』にもその活躍の場を広げています。
製造元は川崎重工業車両カンパニー。
2020年度までにグリーン席付車両を含め40両程度を投入する予定で、現在も大量生産が行われています。
(号車、座席表示器が外板へ後付けしたみたいで気になるなぁ…)
2020年1月。
新年一人旅ということで、この2700系の試乗も兼ねて高知まで行って参りました。
ここからは車内の紹介をしていきたいと思います。
◯ 普通車
JR四国の新世代特急車、8600系や2600系から続く白系を基調とした明るい車内をこの車両でも引き継いでいます。
座席は太平洋をイメージした爽やかな青系のモケット。2600系で採用されていた可動式枕はこの車両では見送られていますが、快適性は十分といえるでしょう。
車内照明は間接タイプのLED照明を採用。
普通車は白色ですが、グリーン室のみ暖色系としています(後述)。
ロールフィルターは車内中央付近に4台設置。
◯ グリーン車
(時系列バラバラですみません…)
写真では分かりづらいかもしれませんが、前述の通り、グリーン車では照明が暖色系となっています。
座席はJR東日本のE5系新幹線グリーン車座席をベースにしているそうですが、こちらも可動式枕の設置は見送られています…それでも座り心地の良さは流石はグリーンといったところ。
シートバックテーブルはスライド可能なため、手前に引き寄せることもできます。
勿論インアームテーブルも装備。
さらなる発展を楽しみにしたいと思います。
阪急、十三駅にホームドアを設置
まず始めに、この度の西日本豪雨によりお亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りするとともに、被災された皆様にお見舞いを申し上げます。
一日も早い復旧、回復を心よりお祈りいたします。
今回の豪雨により、阪神地区の鉄道網にも大きな影響を与えた6日(金)の終電後、阪急としては初となる可動式ホーム柵(ホームドア)の筐体が十三駅3号線(宝塚線宝塚方面ホーム)に設置されました。
引き続き、隣の4号線(宝塚線梅田行きホーム)、5号線(京都線河原町方面ホーム)にホームドアが設置される予定となっております。
2019年春の稼働予定でしたが、思ったより早く設置されましたね。
梅田側(車掌側)のホームドアとその裏面。
中間車の連結部分。
運転士側の裏面。
停止位置目標の範囲が定められているのがわかります。
ホームドアには宝塚線のラインカラーにあたるオレンジのラインが貼られています。
因みに現在はホームドアは稼働しておらず、写真のように警備員がホームの監視を行っています。
停車に関しましては、TASC(定位置停止装置)の設置は行わず手動で行うことから、ホームドアの開口部は広く取られていることがわかります。
今回設置されたホームドアですが、この形は阪急の子会社にあたる北大阪急行電鉄の駅に設置されているものと同一であり、製造メーカーもおそらく京三製作所であると思われます。
このホームドアの特長として、地上側に設置するセンサーにて車両の定位置停止検知などを行い、可動式ホーム柵の自動開閉を実現。
これにより、地上ー車上間の情報伝送(トランスポンダ)装置が不要となり、地上設備の工事のみ行うというシステムになります。
ついに阪急にもホームドアが設置されました。見慣れない光景で戸惑いはありますが、ホームでの安全性は格段に向上します。
阪急の新たな歴史が始まります。
神戸市交6000形 ただいま準備中!
今年中のデビューが予定されている神戸市営地下鉄西神・山手線向けの新型車両、6000形。
今週からは日中の試運転が開始され、注目が集まっております。
丁度私も昨日は完全にオフだったため、撮影に行って来ました!
今回は少し画像が多くなります…
◯ 外観
車体は既存の車両と同じくアルミ合金製。
ただし、この6000形では全塗装をやめ、帯に変更。銀色が目立つ洗練された雰囲気となりました。
西神・山手線が一気に近代化されます。
行先表示器は初となるフルカラーLEDを採用、サイズは小ぶりな印象です。
優等種別が無いため、大きな表示器は不要と判断されたのでしょうか??
続いて屋根周り。
こちらも西神・山手線では初となるシングルアームパンタグラフです。冷房装置は1両につき2台搭載、薄型となりスッキリしました。
こちらは4号車。
営業運転開始後は女性専用車となるため、ステッカーが貼られていない状態を見られるのは今のうちです。
◯ 内装
比較的長時間の停車時間を狙って車内も撮影出来ました。車内に土嚢が積まれており判りづらいですが…
ロングシートは3+3+3人掛けとなるように仕切りで区切られています。また、袖仕切りも大型化されました。現在のトレンドですね。
LCD(液晶案内ディスプレイ)も神戸市営地下鉄では初となります。
関西でも見る機会が増えてきている三菱電機製IPコア「セサミクロ」が採用されており、駅名部分を回転させながら四か国語で表示しています。
表示の順番:漢字→ローマ字→平仮名→中国語→韓国語→漢字…(この繰り返し)
参考:御堂筋線30000系のデュアルモニター
ちなみに、上記のように2画面連動の表示は行われていなかったため、左側は広告専用画面になると思われます。
私自身、今後色々な部分で関わることとなる6000形。デビューを楽しみに待ちたいと思います。
つくばエクスプレス、TX-3000系を導入
【出典元】
http://www.mir.co.jp/company/release/2018/txtx-30002020.html
TX新型車両TX-3000系を導入します~2020年春から営業運転開始予定~
2005年(平成17年)8月24日に開通したつくばエクスプレス(首都圏新都市鉄道)。
今年で開業から13年を迎えようとしており、利用客も年々増加。輸送力の増強に対応するため、交直流通勤形車両のTX-2000系が2012年まで増備されてきました。
2016年10月。
今後新たに車両5編成(30両・型式不明)を増備し、2019年度(平成31年度)末に運用を開始する予定であることを発表。
それが新形式となるのか、それとも既存形式の増備となるのか注目が集まっていました。
それが今回発表された新型車両、交直流電車のTX-3000系です。
外観につきましては、TX-1000系とTX-2000系の基本ベースや、ブルーとレッドの車体カラーを継承しつつ、先頭前面の傾斜を強くしたことと、ヘッドライトの形状で先鋭感を強調したデザインに。
斜めのラインでスピード感を表現しています。
車内は清潔感、解放感のある内装デザインとし、安全・安定性の向上も図られています。
また、各ドア上部に42インチハーフの大画面液晶車内案内表示器を搭載。
関西の最新鋭車両である阪急1000系/1300系や、阪神5700系等で採用されている液晶車内案内表示器が32インチハーフであることから、これらより更に大画面となります。
主要諸元は以下の通り。
製造は日立製作所が担当し、2020年3月の運行開始予定です。
(画像引用元:Wikipedia)
TX-1000系(写真左)とTX-2000系(写真右)を初めて見たのは2003年。私が当時小4ぐらいの頃です。
その写真を見た瞬間、未来感のある奇抜な前面スタイルに度肝を抜かれたものです(笑)
この格好いいデザインはTX-3000系にも一部継承されるとのことですから、完成が楽しみですね!
都営浅草線、5500形は6/30(土)デビュー!
【出典元】
https://www.kotsu.metro.tokyo.jp/pickup_information/news/subway/2018/sub_p_201805238023_h.html
浅草線の新型車両「5500形」6月30日(土)デビュー!
都営浅草線の20年ぶりとなる新型車両、5500形の営業運転開始日がついに発表されました。
6月30日(土)よりデビューとなります。
【別紙】
https://www.kotsu.metro.tokyo.jp/pickup_information/news/pdf/2018/sub_p_20180523_h_03.pdf
~Tokyo と世界を結ぶ地下鉄~ 浅草線の新型車両「5500形」 6月30日(土)デビュー!(PDF:309KB)
https://www.kotsu.metro.tokyo.jp/pickup_information/news/pdf/2018/sub_p_20180523_h_02.pdf
(別紙)~Tokyo と世界を結ぶ地下鉄~ 浅草線の新型車両「5500形」 6月30日(土)デビュー!(PDF:637KB)
昨年9月の搬入以来、機器の調整のため当初予定の春デビューからは少々遅れてしまったものの、先週より日中試運転も開始され、デビューへ向けて順調に準備が進められております。
【関連記事】
インテリアは快適な車内空間を可能とし、現代に相応しい車内に。
また、全ての照明にLEDを使用し、次世代半導体素子SiCを採用したVVVF制御装置の採用により、環境負荷を低減するなど環境性能にも配慮しております。
今後、全27編成を導入し、現行の浅草線車両5300系を置き換えていきます。記録はお早めに。
また、今回の5500形デビューを記念して、歌舞伎とコラボしたWeb動画「KABUKI UNDERGROUND」をYouTubeにて期間限定で公開中です。
良いですねー、このシブさ!
都営浅草線に新時代が訪れようとしております。
【画像引用元】
https://www.kotsu.metro.tokyo.jp/pickup_information/news/subway/2018/sub_p_201805238023_h.html
阪急「京とれいん」、2編成目を導入
【出典元】
http://www.hankyu.co.jp/files/upload/pdf/180522r.pdf
~訪日外国人のお客様にも快適な阪急電車を目指して~駅や車内におけるインバウンド施策を進めます
本日、阪急電鉄より2つのニュースが発信されました。
1つ目は、7月7日(土)に行われる宝塚線ダイヤ改正の概要発表。
急行 雲雀丘花屋敷行きが夕ラッシュ時にも設定されるなど、趣味的にも面白くなりそうな改正ですが、この内容に関しましては、当記事では割愛させていただきます(笑)
そして2つ目が今回の記事のメイン。
京都線で好評運行中の観光特急『京とれいん』の2編成目の導入を行うという内容です。
『京とれいん』とは、6300系を改造し、2011年3月19日より運行を開始した観光列車のことで、土曜・日曜・祝日に1日4往復運転されています。
「和モダン・京町家風」の車内デザインで、日本人の観光客のみならず、海外から来られた外国人観光客からも好評だそうです。
その2編成目となる改造車両とは???
なんと7000系。
京都線用の7300系ではなく…
現在の『京とれいん』のイメージを継承しつつ、『ご乗車になられたときから京都』をコンセプトに、「京都」を五感で感じ取っていただけるデザインとなる予定だそうです。
車両の詳細や運行開始日などについては今年秋頃に改めて発表とのこと。
どのような内装になるのか楽しみですね!
種車となる編成はまだ未定ではありますが、個人的には6両編成且つ嵐山線直通に対応している7001Fか7017Fではないかと考えています。
中でも7017Fはアルミ車ということで、改造ついでにVVVF化も行うのでは?とつい妄想が膨らんでしまいます(笑)
また、この7000系『京とれいん』誕生により、現行の6300系では車体幅の関係で入線不可能とされてきた神戸線や宝塚線での運行も可能となります。
『京とれいん』の今後の運行体系にどのような影響を及ぼすのか、その点にも注目です。
~7/25(水)追記~
京とれいん第2編成は7006Fとなるようです。
種車がまさかすぎる…笑
どのような内装となるのか楽しみですね!
南海高野線、新型車両を導入
2005年度の2300系を最後に、長きにわたり新車の導入が行われていない南海高野線。
旧型車が数多く残るこの路線に、42億円を投じてようやく新型車両が導入されることとなりました。
【出典元】
http://www.nankai.co.jp/library/ir/setsumei/pdf/setsumei_180518.pdf
「南海グループ経営ビジョン2027」及び新中期経営計画「共創136計画」について
こちらに記載されている内容によると、現在運行中の最古参6000系を2020年度までに30両、2023年度までに全72両を置き換えるそうです。
【出典元】
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO30672930Y8A510C1AM1000/
南海、高野線に新車両投入 訪日客を取り込み|日本経済新聞電子版
日本経済新聞の報道によると、デビューは2019年秋。約1年後となります。
さて、その気になる新型車両ですが…
公式リリースには、現在南海本線で増備が進められている8300系の画像が使われており、詳しい内容と形式は不明なためあくまでも推測ではありますが、内装が関空輸送仕様ではない8300系で置き換えるものと思われます。
▲関空輸送仕様ではない1次車の車内
座席の袖仕切りが大型で、座席定員が関空輸送仕様よりも多いのが特長です。
関空輸送仕様の内装である8300系2次車に関しましては、以下の記事も合わせてご覧下さい。
【関連記事】
〇 南海6000系とその特徴
今回の新型車両導入により置き換えの対象となった6000系とは、1962年(昭和37年)から1969年(昭和44年)にかけて72両が製造された、南海の現役車両の中で一番歴史のある車両。
なんと今まで1両も廃車が出ておらず、全車が健在です。
東急車輛製造(現:総合車両製作所)がアメリカ・バッド社のライセンス供与を受け、日本で初めて開発したオールステンレス車体を20m級車体では初めて採用。
日本の鉄道車両において、東急7000系や京王3000系と共にオールステンレス車体を普及させるきっかけを作った車両と言っても過言ではありません。
ステンレス車体であるが故に、ほとんど腐食が見受けられないほど状態が良いため、1962年に製造された編成の車齢は今年でなんと56年。
大手私鉄でありながら、1両の廃車や転属が出ていないのは異例のことです。
しかし、片開き式の乗降ドアなど、外観や内装の古さは否めず、時代のニーズには逆らえません。
一般の利用者としては、綺麗な外観や内装の新型車両に乗りたいと思うのは当然のことですから…
ついに余命を宣告された6000系。
最後の編成が引退するまで、何事もなく安全に使命を全うしてもらいたいものですね!